映画「ほどなく、お別れです」――別れの悲しみの中に見つける、あたたかな希望

人は誰しも、いつか大切な人との別れを経験する。

映画「ほどなく、お別れです」は、葬儀会社を舞台に、
故人と遺族それぞれの想いに寄り添う葬祭プランナーの姿を描いた作品です。

悲しい別れを扱いながらも、観終えたあとには不思議と心があたたかくなる――そんな映画でした。

映画ポスター

主要キャストとあらすじ

主人公・美空を演じるのは浜辺美波さん。
そして、美空を導くベテラン葬祭プランナー・漆原を目黒蓮さんが演じています。

美空には、亡くなった人の姿が見え、その声を聴くことができるという特別な力が。
その力に気づいた漆原は、美空を葬祭プランナーの道へと導きます。

最初は戸惑いながらも、漆原の指導のもとで経験を重ねていく美空。
二人はタッグを組み、さまざまな家族の「別れ」に立ち会うことになります。

深い悲しみのなかに残された家族。
そして、想いを言葉にできないまま旅立った故人。

そうした現実に向き合う中で、美空と漆原は
「遺族だけでなく、故人にとっても納得できる葬儀とは何か」という
問いに向き合い続けます。

実は美空と漆原も、過去に大切な人との別れを経験していました。
美空の持つ特別な力も、その経験と無関係ではないのかも…。

共に仕事をする中で、少しずつ築かれていく信頼関係。
そして、それぞれが自分自身の過去と向き合いながら、
「ほどなく、お別れです」という言葉の本当の意味を見つけていきます。


見どころ① 主役二人の抑えた演技が胸に響く

この映画の大きな魅力は、
浜辺美波さんと目黒蓮さんの抑制の効いた演技です。

美空は明るく前向きな性格に見えますが、
その心の奥には、大切な人を失った悲しみが残っています。

その繊細な心の揺れを、過度に感情を表に出すことなく、
丁寧に表現していました。

一方、目黒さん演じる漆原は、
新人の美空に決して甘さを見せない、厳しく冷静な指導者。

しかし、その厳しさの奥にあるのは、
故人と遺族に誠実に向き合おうとする強い信念です。

多くを語らず、静かに感情を表現する二人の演技が、
この作品の世界観をより深いものにしていました。


見どころ② さまざまな別れのエピソードに涙があふれる

映画の中では、いくつもの別れの物語が描かれます。

妊婦の妻を突然亡くした夫。
幼い娘を失った夫婦。
離れて暮らす最愛の人を看取れなかった男性。

どのエピソードも決して大げさではなく、
現実の中にありそうな出来事として描かれているからこそ、
強く心に響きます。

残された人の後悔や悲しみ。
それでも、故人を想い、別れの時間を大切にしようとする姿。

気がつくと、自然に涙がこぼれていました。


見どころ③ 「ほどなく、お別れです」という言葉に込められた意味

タイトルにもなっている「ほどなく、お別れです」という言葉。

映画の終盤で、漆原がこの言葉の意味を語る場面があります。
それは単に別れを告げるための言葉ではなく、
故人と遺族の心をつなぐ、深い意味を持った言葉でした。

そして最後に、美空がこの言葉に新たな意味を見出す場面があります。

それは悲しみの中にありながらも、
前に進むための、小さな光のようなものでした。

胸の奥にあたたかなものが広がり、希望を感じることができました。


「ほどなく、お別れです」は、別れの悲しみを真正面から描きながらも、
その先にある希望をそっと示してくれる作品。

大切な人を失うことは、とてもつらい。
けれど、その人との時間や想いは、決して消えることはない。

静かで、優しく、そして深く心に残る映画でした。


☆ランキングに参加しています。ポチっとしていただくと嬉しいです。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 暮らしを楽しむへ
にほんブログ村