映画『オデュッセイア』――壮大なスケールで描くヒューマンドラマ

映画『オデュッセイア』 
私が観て理解できる映画だろうか?――公開前は迷いがありました。

それでもクリストファー・ノーラン監督の作品であることや、絶賛する多くのコメントが、私を映画館に向かわせました。

IMAXシアターでの鑑賞。ものすごい迫力!3時間があっという間。

まだ余韻が続くなかで、作品を振り返ってみようと思います。

「オデュッセイア」パネル

原作はホメロスの叙事詩「オデュッセイア」

そもそも「オデュッセイア」って何? ギリシャ神話らしいけど… 

映画を観る前に少し知識を得ておこうと思い、YouTubeで解説動画をいくつか視聴しました。

これまでギリシャ神話に興味を持っていなかった私には、完全に理解するのは難しい…

それでも、ざっくりと理解できたこと

  • 「オデュッセイア」は古代ギリシャの叙事詩で、作者はホメロス
  • 島国イタカの王・オデュッセウスが、トロイア戦争後に故郷へ帰還する10年にも及ぶ波乱の旅路を描いている
  • オデュッセウスは、トロイア戦争を勝利に導いた「トロイの木馬作戦」を立案した英雄

ここで「トロイア戦争とは?」「トロイの木馬作戦とは?」という疑問がでてきます。

これについては、トロイア戦争を題材とした2004年公開の映画『トロイ』を観て予習している方もいるようなので、私も映画『トロイ』で予習することに。

実は、『トロイ』は公開当時に鑑賞したのですが、いま記憶に残っているのは「ブラッド・ピットかっこよかったな~」ということ(汗)

現在はU-NEXTで配信されているので、もう一度予習をかねて鑑賞しました。

やっぱりブラッド・ピットはかっこよかった!

でも今回はそれだけではなく、「トロイア戦争」や「トロイの木馬作戦」について理解を深めることができました。

映画『オデュッセイア』のなかでもトロイア戦争のことは回想として描かれているので、予習しなくても大丈夫。

それでも、事前にある程度知識を得てから鑑賞したいなぁと思われる方は、映画『トロイ』での予習がおすすめです。


映画『オデュッセイア』の魅力

『インセプション』『インターステラー』、そしてアカデミー賞最多7部門受賞『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン監督が、映画史上初となる全編をIMAX撮影した作品。

せっかくだから最高の環境でと思い、IMAXシアターのプレミアムシートで鑑賞することにしました。

どれほど壮大なスケールで描かれるのか、どのような映画体験ができるのか、満席の映画館で上映を待つ間、期待がどんどんふくらんでいきました。

これまでに経験したことのない没入感

映画は、トロイア戦争後、王であるオデュッセウスが不在のまま年月が流れたイタカの場面からはじまります。IMAXの効果でしょうか、冒頭から音と映像に引き込まれます。そして、これから始まる物語の不穏さがジワジワと伝わってきます。

本作の一番の見どころは、オデュッセウスが故郷に帰還する波乱の旅路。神々の介入、怪物や魔女の出現、荒れ狂う海… 想像を超える試練。そして、大切な仲間が次々と犠牲になっていく。

この試練は、「トロイの木馬作戦」でトロイを滅亡に導いたことへの神の怒りなのか…

IMAXの迫力ある音と映像によって、自分もオデュッセウスと一緒に、試練に立ち向かい、波乱の旅路の途上にいるような感覚に。

これまで経験したことのない没入感。そんな体験ができるのは、IMAXの効果はもちろんですが、豪華キャストの魂のこもった演技があったからだと思います。

オデュッセウスはマット・デイモン、その妻である王妃ペネロペはアン・ハサウェイ、息子のテレマコスはトム・ホランド、王座を狙う求婚者たちのリーダー・アンティノオスはロバート・パティンソン。

なかでもマット・デイモンの演技がすごかった!

IMAXの音と映像の迫力に身をゆだねながら、マット・デイモンの肉体面においても精神面においても過酷で重厚な演技を堪能する――素晴らしい体験でした。

壮大なエンターテイメントであり、秀逸なヒューマンドラマ

立ちはだかる試練を乗り越えながらも、トロイを滅亡に導いたことへの罪悪感、仲間を失ったことへの喪失感が高まっていくオデュッセウス。それでも、故郷へ帰りたいという思いは失わない。

そして、故郷への帰還には10年もの年数が。トロイア戦争の10年間と合わせて20年もの間、王が不在となったイタカではどのようなことが起きていたのか。妻や息子はどのような思いで待ち続けたのか。

映画『オデュッセイア』は、ホメロスの叙事詩を原作とし、故郷に戻る波乱の旅路を壮大なスケールで描きながら、争いがもたらす罪悪感や喪失感、人間の欲望や狡猾さ、故郷を思う気持ち、家族への愛など、人間の感情も丁寧に描いています。

オデュッセウス、ペネロペ、テレマコスの故郷や家族を大切に思う姿に心があたたかくなり、アンティノオスをリーダーとする求婚者たちの身勝手さや狡猾さに怒りがわく。迫力ある音や映像だけでなく、登場人物への思い入れで感情が大きく揺さぶられます。

映画『オデュッセイア』は、壮大なエンターテイメント作品であるとともに、現代に生きる私たちにも通じる、秀逸なヒューマンドラマでした。


私が観て理解できる映画だろうか?と迷いながらも、鑑賞した『オデュッセイア』。

やっぱりクリストファー・ノーラン監督の作品はすごかった!

迫力ある音と映像。その素晴らしい映画体験を存分に味わえるよう、IMAXシアターでの鑑賞をおすすめします。


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