親知らずの抜歯って、どうしても「怖い」と思ってしまいますよね。
私は、ずいぶん前に、上の2本の親知らずを抜きました。普段通っている歯科医で、それほど時間はかからず、抜歯後の痛みもあまり感じませんでした。
下の2本は抜くのが難しいとのことで、その歯科医からは「痛みや腫れがない限り、そのままにしておきましょう」と。
それが、いよいよ抜かなければいけないことに…。
その顛末と、かかった費用を記録しておこうと思います。
きっかけは?ーー定期健診で見つかった腫れ
歯科医院には、半年に一度、定期検診と歯石除去のため通っています。その定期健診でのこと。
「右下の親知らず、歯ぐきが腫れてますね~。抜いたほうがよさそうです」
「神経が近くを通っているので、うちで抜くのは難しいです。大学病院紹介しますね」
鏡にうつして親知らずのあたりを見せてもらったところ、確かに腫れが。でも、痛みはまったくない。「本当に抜かなきゃいけないの?」と、抵抗したくなる気持ちも。
一方で、もっと年齢を重ねると体力も落ちてくるし、「元気なうちに抜いたほうがいいかも」という思いも。
それで、「大学病院の紹介お願いします」と伝えました。
大学病院での抜歯は?ーー緊張と安心の繰り返し
紹介された大学病院へは、4回通いました。診療科は「口腔外科」。
1回目|初診
レントゲン画像を見ながら、歯と歯ぐきの状態を確認。「親知らずの周囲に腫れはあるし、内部に膿もあるので、抜いたほうがいいですね」と、あらためて言われました。
親知らずの抜歯は、場合によっては入院が必要になることも。事前にネットで調べると、たとえば次のような場合。
- 基礎疾患があって、術後のケアや食事管理が必要な場合
- 親知らずのかなり近いところに神経が通っている場合
- 複数の親知らずを同時に抜く場合
- 恐怖心が強く、本人が全身麻酔を希望する場合
私は2つ目に当てはまるかもしれないと思い、入院の覚悟もしていましたが…。

入院しなくても大丈夫ですか?

局所麻酔で抜歯するので、日帰りで大丈夫ですよ。
でも、恐怖心が強くて心配ということでしたら、全身麻酔での抜歯もできます。その場合は入院になりますが、どうされますか。
ここで、一瞬迷いました。たしかにちょっと恐い。でも、そこまでの恐怖心はないかも。「日帰りでお願いします」と。
その後、抜歯の方法やリスクなどの説明を受け、同意書にサインをし、この後の通院の日程を決めて、この日は終わり。
担当は若い医師。やさしく丁寧に説明していただき、安心感がありました。そして、入院しなくてよいことがわかり、ホッとひと安心。
診療料金は1,620円でした。
2回目|CT検査
CT検査のためだけに通院しました。検査は5分ほどで終了。朝はやい時間に予約したので、混雑していなくて、待ち時間、会計時間合わせても30分ほどでした。
検査料金は4,710円。この日が一番高かった。
3回目|親知らずの抜歯
いよいよ抜歯です。初診のときの医師が担当すると思っていたのですが…。登場したのは、かなり若い医師。初診のときも若い医師でしたが、それよりさらに若い!
も、もしかして…研修医?
その予感は的中したようです。抜歯するときは、口のところだけ穴があいている手術用ドレープで顔が覆われていました。そのため、実際の姿は見ていないのですが…。いよいよ抜歯がはじまるというとき、指導医と思われるもう一人の医師の声が。
二人の会話が続きます。指導医が研修医にもっとこうしたほうがいい、ああしたほうがいいとアドバイス。抜歯の怖さよりも、二人の会話が気になって仕方ありません。
そうこうしているうちに、「抜けましたよ」と。研修医ではなく指導医の声でした。途中で交代したようです。
抜歯はもっと時間がかかると思っていたので、あっさり終わってホッとしました。
ところが、この後の縫合のときに、もう一度緊張が。
また、指導医からのアドバイスの声が聞こえるのですが、抜歯のときよりも大変そう。「この研修医さん、縫合が苦手なのかな?」と不安に思っていたら、急に静かになり、しばらくして「終わりましたよ」と、指導医の声。また交代したようです。
とにかく、無事に終わってよかった!
麻酔がしっかり効いていたので、抜歯も縫合も痛みはなし。ただ、抜歯のときに、器具で下あごを強く押される感覚があり、あごが外れそうでちょっとつらかった。
診療室に入ってから出るまでの時間は約50分。事前説明の時間、麻酔がかかるのを待つ時間、終わったあと止血を待つ時間もあったので、実際の抜歯と縫合にかかった時間は20分ほどだったと思います。
抜歯の流れについては、初診のときに書面で説明を受けていました。麻酔で感覚がなかったので、②~④はこの通りだったかどうかはわかりません。

診療料金は1,270円。驚きました!「麻酔して切ったり縫ったりしたのに、これだけでいいの?」と。
このほかに、処方された鎮痛剤と抗生物質に410円かかりました。
4回目|縫合したところの抜糸
親知らずを抜歯してから1週間後。縫合したところの抜糸のため、通院しました。
この日までの1週間、痛みはどうだったかというと、鎮痛剤のおかげか鈍い痛みだけ。鎮痛剤は1週間分処方されました。
腫れは抜歯翌日から2日間ほど。それほどひどい腫れではなく、日常生活に支障はありませんでした。
苦労したのは食事。片側だけで噛むのが、結構たいへんでした。抜歯の日から3日間は、ごはんはやわらかめ。おかずは、スープ、茶碗蒸し、豆腐など。おやつはゼリーやプリンなど。なるべく噛まなくていいようなものを食べていました。
それから徐々に普段の食事に戻していきましたが、噛みごたえのあるもの、刺激の強いもの、アルコールは抜糸の日までひかえていました。
さて、いよいよ抜糸。登場した医師は、今までよりベテランそう。声で気づきました!前回の指導医です。
手際がよく、抜糸は1分もかかりませんでした。診療室に入ってから出るまでの時間も、わずか5分!
紹介元のかかりつけ医に、抜歯が終わったことを連絡しておくとの説明もありました。書面を郵送するそう。
これで、「親知らず抜かなきゃ」という憂うつから解放です!!とても晴れやかな気分で帰宅しました。
診療料金は1,010円。4回通院して、合計9,020円でした。
最後にーー大学病院を利用するときの心構え
大学病院は、高度医療を提供するという役割のほかに、未来の医療のために研究・教育を行うという役割も担っています。今回、そのことを強く実感しました。
ある知人の話ですが、大学病院で抜歯するときに、学生なのか、研修医なのかわからないけれど、大勢が見学にきて、担当医が抜歯の進行をつど説明していたそうです。
大学病院では、研修医が担当したり、学生や研修医が見学にくることもある。それは、未来の医療を担う人材を育てるため。そのことを、心構えとして知っておくことも大切ですね。
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